MADOCA LOW TABLE

昭和の食卓、その象徴的な存在であるちゃぶ台を、現代の暮らしに馴染むようにリデザインしたローテーブル。ちゃぶ台といえば、思い浮かぶのは定番の丸いかたち。そして、4本のちょこんとした脚。そんなちゃぶ台的要素をベースにしつつ、モダンな佇まいであり、ソファテーブルとしても座卓としても使い心地のよいものを目指した。

4つの脚は天板の最端部に配置されていて、いわゆるトラディショナルなちゃぶ台よりも脚間がゆったり。床に座って使う時に脚が邪魔になりにくい。脚部はきわめてシンプルな形状でありつつ、木口が天面に露出していたりなど、ディテールに凝っている。天板の木口は45度にカットされており、シャープな印象。大きく弧を描く天板と、直線的な脚部。それらの調和によって、やわらかな感じも、凛とした感じもある、独特の雰囲気が生まれている。

ソファに座りながら、はもちろん、座卓としてもしっかり機能する。だから食事もできるし、ものを書いたり、ノートPCを持ってきて作業する時にも便利だ。ラグを敷けばより快適。極論、ダイニングテーブルが無くとも、これがあればだいたいは事足りてしまう。ソファでくつろいで、たまに床におりて食事や書きものをして、少し疲れたらまたソファに・・というふうな。また、ソファに座っていたつもりが、気付けばいつの間にか床に座っている、という日本人ならではの習性をもつ人にも向いている。

その丸いかたちにも魅力がある。インテリアを構成する色々な要素は、基本的に四角いかたちをしている。間取り自体もそうであるし、床壁も、窓やドアも、家具や家電の多くも。だからなのか、そういう中にぽんと丸いものがあると、空間を漂う空気が少し変わる。よく「リズムが生まれる」と表現される効果だが、確かにそういう変化を感じることができる。そういうわけから、丸いアイテムはインテリアコーディネート的にもおすすめだ。

素材はオイルで仕上げた無垢材だけを使用。大切な人たちとの毎日の団らんを、穏やかに、あたたかく見守りながら、経年によって使い込むほどにだんだんと味わいが深まっていく。

NOTE

木部の仕上は、素材本来の質感を最大限に活かすためオイル仕上を採用しています。普段のお手入れは基本的には乾拭きで、汚れた時は固く絞った布で拭き取ってください。オイル仕上は撥水性を備えていますが、強力なものではありません。水滴のついたグラスなどを直置きして放置すると、輪染みになってしまう場合があります。そのため食卓では、コースターやプレイスマットのご使用をおすすめします。お届け直後はオイルがたっぷりと浸透していますが、使い続けるうちにオイルは徐々に揮発していきます。表面にかさつきを感じた時を目安に、1年に1、2回程度メンテナンスオイルを塗布いただくと、しっとりとした風合いが蘇り、味わいも深まります。冬場は特にエアコンの風で乾燥し、反ったり割れたりを起こしやすくなるため、冬前のお手入れをおすすめします。

無垢材は、夏場は吸湿して膨張し、冬場は放湿して痩せます。そんなふうに呼吸し、伸縮を繰り返しているため、季節の移り変わりの中でクラックが生じることもあります。しかしながら、長く使い続けるうち、そんなクラックも、あるいは増えていく傷や染みも、経年変化とともにだんだんと馴染んでいき、やがて味わいに変わっていきます。自然素材ならではの変化をあたたかく見守りながら、末永くおつきあいください。