かねてからお声を多くいただいていた、MANIソファのロボット掃除機への対応。脚を付けたMANIをつくろう!という話は何度か挙がっていたのだけれど、MANIは脚高30mm、ほぼベタ付け状態なのだから、掃除できなくてもまあいいのでは?というところもあり、結局着手しないままになっていた。
そして気付けば2025年。2015年にスタートしたREMBASSYとMANIが、10周年を迎える年。ついに、脚付きのMANIが「MANI LEG」としてラインナップに加わることになった。リリース時期と10周年が重なったのは偶然なのだけれど、せっかくなので10周年記念のモデルとしてリリースすることにした。
完成したMANI LEGは、想像していたよりもずっとずっと良い。
MANIにそのまま脚を付けると座面が高くなりすぎるので、その分、座面を薄くした。そうすることで若干シャープな印象にもなって、細い脚部とのバランスも良くなった。MANI特有の丸みあるふっくらとしたフォルムと、シュッとした脚。その対比がなんとも良い。
当初は脚が付くとMANIらしさが無くなってしまうのではという懸念もあったが、結果的には、MANIらしさを引き継ぎつつシャープさもたたえた、REMBASSYらしいモダンソファに仕上がってくれた。
座面は薄くなっているが、内部構成はMANIとほぼ変わらずとなっている。何種類ものウレタン層の上に羽毛の層を重ねた、座っても寝転んでも気持ちいい、程よい硬さと柔らかさ。MANIの掛け心地は発売以来とてもご好評いただいているので、その点は変えず、しっかりと受け継いでいる。
コーディネートのしやすさも変わっていない。モダンな家具との相性がさらに良くなり、それでいて、柔らかな印象はそのままなので北欧家具やナチュラルインテリアとも合う。レザーや帆布を選べば、古材や鉄の無骨なインテリアにも馴染んでくれるだろう。
張地は国内外から厳選したファブリック、レザーをラインナップ。
豊富なカラーバリエーションと手ざわりの良さで人気の高い、イギリスの「ROMO」社製リネンファブリック。独特の風合いが美しい、倉敷産の帆布。驚くほど柔らかく、ずっと触れていたくなるようなドイツの「Schnittger」社製アニリンレザー。
布張りの場合はフルカバーリング仕様なので、汚れてしまってもカバーを取り外せばドライクリーニングが可能。
また、搬入経路が狭い場合は、アーム部分を本体から取り外すことができる。
アニリンレザーは、自然な質感を活かして薄化粧で仕上げた革です。使い続けるほどに味わいがでて、経年変化を楽しめるのが最大の特徴。厚い塗装や型押しを施さないため、ナチュラルマークと呼ばれる牛皮の天然傷が表面に残っていたり、1枚1枚の革の色味にバラつきがあります。また、ひっかき傷や染みがつきやすく、陽の光による色褪せも生じます。均一な表面で、使い続けても見た目があまり変わらず、汚れもつきにくい、というような一般的な革とは全く違うため、革の素朴な風合い、深みあるエイジングを求める方におすすめです。カサつきなど乾燥の徴候を感じたら、レザーメンテナンス用品でケアを行ってください。メンテナンスについての詳細はお問い合わせください。
木部の仕上は、素材本来の質感を最大限に活かすためオイル仕上を採用しています。普段のお手入れは基本的には乾拭きで、汚れた時は固く絞った布で拭き取ってください。オイル仕上は撥水性を備えていますが、強力なものではありません。水滴のついたグラスなどを直置きして放置すると、輪染みになってしまう場合があります。そのため食卓では、コースターやプレイスマットのご使用をおすすめします。お届け直後はオイルがたっぷりと浸透していますが、使い続けるうちにオイルは徐々に揮発していきます。表面にかさつきを感じた時を目安に、1年に1、2回程度メンテナンスオイルを塗布いただくと、しっとりとした風合いが蘇り、味わいも深まります。冬場は特にエアコンの風で乾燥し、反ったり割れたりを起こしやすくなるため、冬前のお手入れをおすすめします。
無垢材は、夏場は吸湿して膨張し、冬場は放湿して痩せます。そんなふうに呼吸し、伸縮を繰り返しているため、季節の移り変わりの中でクラックが生じることもあります。しかしながら、長く使い続けるうち、そんなクラックも、あるいは増えていく傷や染みも、経年変化とともにだんだんと馴染んでいき、やがて味わいに変わっていきます。自然素材ならではの変化をあたたかく見守りながら、末永くおつきあいください。
木枠を組みバネを張った後、様々な種類のウレタンフォームを幾重にも肉付けし、さらにその上からフェザーのたっぷり詰まったシートを背座・アームに巻いていきます。とても簡潔なデザインであるMANIですが、フェザーを多用した柔らかな輪郭は一般的なソファよりもステッチ位置やサイズに個体差が生じやすく、製作には高い精度が求められます。工程はほとんどが手作業であり、職人の確かな手と目により、安定した品質が保たれています。完全受注生産制のため、注文を受けてからひとつひとつ国内の工場でつくりあげています。